剣が君


限定版はRefet通販サイトより→SKiT Dolce

基本情報
発売日 2013/12/19
ジャンル 和風伝奇ADV
発売元 Rejet
対象 C(15才以上対象)
ハード Windows
作画
出演 小野友樹、KENN、前野智昭、
置鮎龍太郎、保志総一朗、逢坂良太、他

パラメータ
ストーリー
グラフィック
システム
ボリューム
難易度
キャラクター
糖度
手間・面倒くささ


 Rejetにしては珍しい純和風ファンタジー超大作。
もともと長編ストーリー作品をあまり出していないメーカーだったので、
絵と題材に興味を持ってプレイしましたが、期待以上で本当に驚きでした(笑)
ここ数年発売された乙女ゲームの中では、トップレベルの優秀作品だと思います。
絵、ストーリー、音楽、キャラクター、世界観、ゲーム性、ボリューム等、
どれをとっても褒めるところしかありません。久々に心が震える作品に出会いました。

 舞台は江戸徳川の世、天下五剣を授かる剣取りこそが真の武士道とされる時代です。
主人公は町の料理茶屋の娘ですが、とあることがきっかけで偽の花嫁行列に参加することになり、
そこに隠された陰謀を知ることになります。
母の影響で薙刀を習っていますが、花嫁行列や後の剣取り御前試合で剣を振るう
彼らを見て、なぜ自分は剣を手にしているのかを考えるようになります。
真面目で物事の判別がしっかりつく素直ないい子でした。
攻略対象は偽の花嫁行列の護衛として参加した先鋭の剣士たちです。
彼らもまた、各々目的をもって偽の花嫁行列に参加し、剣下五剣を取り巻く争いに
巻き込まれていきます。

 ストーリー構成は前章「東海道偽花嫁行列」編、後章「江戸城剣取り御前試合」編の二部構成で、
前章は共通ルート、後章から前章の好感度によって個別ルートになります。
もともとキャラ同士の面識はほとんどないので、前章でそれなりに仲良くなり、
後章につながっていくので、非常にストーリー構成がいいですね。
個別ルートは共通イベントはあるものの、ほぼ独自のストーリーになっています。
ENDの種類は各キャラ4つ。後章で選んだ選択肢によって分岐します。
大きく「剣」ENDと「君」ENDに分けられ、文字通り「剣に生きるか、君と生きるか」が選択できます。
「君」ENDはいわゆるHAPPY END。生きることに厳しい時代なので本当に幸せになります。
一方「剣」ENDは、いわゆるBAD ENDではなく、悲恋ENDに当たる終わり方だと思います。
どちらが正解ということはありませんが、結末が両極端なので幸せと悲しみの
ベクトルの差が大きいですね。

 シリアスな展開や流血、死ネタは多めで、悲恋ENDはかなりえぐいです。
個人的には好きなんですが…無理な方はご注意ください。
またアダルト表現はないですが、際どいセクシーな絵が何枚かありますね(笑)

 本作は褒めるところが多いのですが、その一つがBGMです。
特にタイトル画面のBGMが素晴らしいですね。サントラは即決で購入しました(笑)
イラストですが、スチルはもちろん立ち絵のレベルが高いですね。
立ち絵の種類も豊富で、私服や抜刀verの他に、血しぶきを被ったver、刀を持ってないverなども
ありました。ちなみに服のバリエーションでは縁が断トツに多いです(爆)
セリフの合間にも表情が変化するなど、細部まで丁寧に作られているなぁと感じました。
目パチ口パクも違和感ないです。

 システムはクイックセーブ&ロード、テロップバックに加え、次の選択肢まで一気に飛ばす機能も
あるので快適です。
唯一残念なのはハードをPCにた点、私の周りでもプレイ環境が整わないという声が多いです。
一応、最新のPCであればダウンロードしても動作が重くなるということはありません。
画像が大きくなるので水彩タッチの綺麗な絵が細部まで見られるので個人的には満足です。
発売日から4ヶ月が経った時点でまだ移植の話は出ていませんが、(長年の経験から)おそらく
ポータブルゲーム機に移植すると思うので、待機するのもありかもしれませんね(笑)
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